2020年10月20日火曜日

修了考査まで2か月切ったので現状整理

 修了考査まで2か月切ったので、現状の整理とこの後の学習計画を考えてみました。

答練を受けてみて思ったこと

全部ではないけど講義は消化して、答練は各科目2回ずつ受けました。答練はあと2回ずつ残っていますが、各科目の印象はこんな感じです。

  • 会計実務 → ちゃんとやらないとヤバそう。連結問題は難しい。
  • 税務実務 → 範囲が広すぎる。ヤバい。
  • 監査実務 → これはなんとかなりそう。修了考査の問題は社会人経験があるとけっこう書ける。基準関連はけっこう忘れてる。正確な用語が書けなくなってる。
  • 経営実務 → これもなんとかなりそう。財務情報分析はパターンがあるみたいなので覚えればいけそう。ITもなんとかなると思う。
  • 職業倫理 → 何をやればいいのかわからない…
3-1短縮なのも幸いして、会計と監査の論文科目については1年のブランクであれば辛うじて思い出せそうな感じです。7月の考査対策で復習できたのも大きかったです。
答練に取り組んだ感じでは論文試験よりも意地悪な問題は少ないかなという印象でした。
とはいえ、会計はもともと計算が弱かったので、相変わらず不安は抱えています。複雑な包括利益の問題や連結キャッシュフローが出たら部分点取りに行くしかないです。そういう意味では、第1問よりも第2問の方が取りやすいように思えました。
税務は考査の単位が足りなくて、追試を受けるために予備校のテキストでがっつり対策したことでうまくペースを作れたような気がします。
経営実務は、統計選択自分は戦々恐々としていたのですが、第1問は管理会計で出るような財務情報分析とちょっとだけCAPMが出るくらいなので、答練やってる感じでは範囲も限定的でなんとかなりそうです。ITについては、実務指針を埋めるところはノー勉では無理でした。
実務指針の穴埋めで「(__)変更」とだけ書いてあっても、世の中には〇〇変更なんて言葉はいくらでもあるからこれだけではわからんです。暗記するしかないです。

論文の時は大量に答練があったので答練でペースを作り、直前期はひたすら答練を解きなおしして仕上げていったのですが、修了考査の場合は答練が4回ずつしかないので、答練だけで本当に足りるのかと漠然とした不安を抱いています。答練を回すだけなら、2週間もあればネタが尽きてしまいそうで、いまからがっつりやったら直前期はやることなくなりそうです。

見てない講義を見るというのもありかもしれませんが、もう少し賢く対策進めるなら、こんな感じかなと思ってます。

会計実務

答練と計算テクニックで計算力を上げる。あとは過去問にも取り組む。
理論は何となく覚えているから、論文の時のテキストをおさえつつ、IFRSのテキストで補強する。IFRSは補習所のテキストも使う。

税務実務

これもだいたい会計と同じ。
答練でもけっこうなボリュームなのでしっかりおさえつつ、過去問にも取り組む。
税務考査を復習するのもいいかもしれない。

監査実務

事例問題分析はけっこういける。基準関連は答練の論点を法規集でおさえながら思い出す感じにしていきたい。過去問もチェックする。

経営実務

計算のところは答練と過去問でおさえる。念のため考査のファイナンスの範囲も復習しておきたい。
ITの実務指針は暗記ゲーなので、原文をチェック。補習所のテキストも見ておく。事例分析は経験値でなんとかなると思う。

職業倫理

何をやったらいいかわからないので、過去問と補習所のテキストで進める感じにする。
第7回のJ2の考査の範囲に職業倫理が含まれているので、考査の問題や過去問も活用する。

やっぱり答練だけだと足りない印象です。全体的にまとめるとこんな感じになるのかなと。
  1. まずは答練の復習
  2. 一巡したら過去問もやる
  3. 足りない部分は補習所のテキストや考査問題でカバー
  4. 実務指針や監基報にもあたる

スケジュール感

それぞれどのタイミングでやるか。
  • 10月の残り~11月8日(3週間) 残りの答練とこれまでの答練の復習(最低1回転させる)
  • 11月9日~11月29日(3週間) 過去問に取り組む。職業倫理や実務指針、税務論点の暗記すすめる
  • 11月30日~試験当日(2週間) 答練と過去問をラストもう1回転。直前の暗記詰め込み
  • 答練や過去問取り組みながら実務指針や監基報にチェック入れていく
論文の時に比べれば全然やってない感じがするのもちょっと不安です。
あと8週間しかないけど、ぼちぼち進めて修正入れながら仕上げていきたいと思います。

2020年8月15日土曜日

補習所の講義単位の取得について

公認会計士試験に合格したら、公認会計士登録の要件である実務補習所に通い必要数の単位を取ることになりますが、取得しなければいけない単位には以下の種類があります。

  • 講義を受講する(270単位以上)
  • 考査(テスト)を受けて一定以上の点数を取る(60単位以上)
  • 課題研究(論文)を提出して一定以上の点数を取る(36単位以上)

1つめの講義単位を取り終わったので、講義単位の取得について総括します。(考査と課題研究の単位については触れません)

補習所の講義について

補習所の講義には公認会計士会館などに集合してみんなで受けるライブ講義と各自のPCやスマホなどで受けられるeラーニングがあります。
ライブ講義には座学による講義と班ごとにグループでテーマについて話し合って発表したりするディスカッション、ゼミナールがあります。
このほかに今年は中止になってしまいましたが、宿泊研修や工場見学などもあって、これもライブ講義の単位になります。

講義で取得しなければいけない単位

(註:必修単位数などは毎年変わる可能性があるので、必ず自分で最新の情報を確認してください)
講義単位の取得条件はいくつかあってちょっと複雑です。
補習所の講義は1年目のJ1から3年目のJ3まででそれぞれの学年の講義が用意されていて、短縮生でなければ当該学年になって受講することになります。
  • J1で180単位以上取得する
  • J2で40単位以上取得する
  • J3で20単位以上取得する
  • ぜんぶで270単位以上取得する
  • J2でライブ講義の単位を12単位以上取得する
  • J3でライブ講義の単位を6単位以上取得する
  • ディスカッションまたはゼミナールで15単位以上取得する
  • ディスカッションまたはゼミナールの少なくとも3単位分はJ2またはJ3で取得する
  • 必修科目を14コマ受ける
ポイントは、J1,J2,J3の必修単位を取得しても240単位にしかならないため、ぜんぶで270単位に届かせるためには30単位を余計に取得しなければいけない点にあります。

講義数の分析

効率よく必要な単位を取得していくために、具体的にどの種類の単位がいくつ用意されているのかを分析します。

学年ごとの講義数と単位数

学年ごとの講義数と単位数は次の通りです。
これを元に、各学年と全体で取得しなければいけない単位数と取得率をまとめたものがこちらです。
J2は開講数に対する要取得単位にけっこう余裕がみられます。

ディスカッション、ゼミナールの単位数

J1に単位が集中してますが、要取得の15単位の2倍の30単位分の講義が用意されています。

J3の2コマ6単位のうち、1コマ3単位は必修科目の単位になります。

学年ごとの必修科目


必修科目もJ1に集中しています。
J3の5単位には必修のゼミの1科目3単位と1科目2単位のライブ講義が含まれています。

単位取得のポイント

以上を踏まえて、どうやって効率よく単位を取得していくかについて検討していきたいと思います。

各学年の単位と合計270単位の取得について

時間が取れるJ1のうちに単位をたくさん取っておくことを推奨されていますが、J2は取得可能単位数(116単位)に対して要取得単位数(40単位)が少ないので、J1は180単位超えるくらいを取っておいて、J2の単位を取るという考えもあると思います。

J2は後期に法人税法関連のライブ講義が9コマあるので、全部出席すると27単位付いてきます。他にも国際税制や税効果などの税金関連の講義が用意されているので、前期はあまりとらなくても達成できると思います。(註:2020年期は法人税の講義は前期になりました。年によってスケジュールが違うようなので最新のスケジュールをご確認ください)

J3の要取得単位である20単位はすぐに取れます。必修科目を取ると5単位取れるから15単位、5コマ分を取れば足ります。

ライブ単位の取得について

J2で12単位、J3で6単位のライブ単位の取得が要求されていますが、これはそんなに神経質にならなくてもよいかと思います。

J2だけ気を付ける必要があります。J2の必修単位の40単位をeラーニングだけで取れてしまうので、ライブで4コマ分受けることを忘れないようにしましょう。たぶんJ2は税務考査対策で法人税関連のライブ講義を受けると思うので、これを受ければ27単位は取れます。

J3の6単位については、必修のゼミとライブ講義だけで5単位とれるし、eラーニングを全部受けて13単位を追加しても20単位には届かないからライブに出なければいけないので勝手にライブの6単位が取れてると思います。

ディスカッション、ゼミナールの単位について

合計で15単位(5コマ)受けることになりますが、J3に必修のゼミがあるので、実質4コマ12単位とれば足ります。

J1で4コマ取ってもいいし、J1に1コマだけ取ってJ2で2コマJ3で必修ともう1コマとって挽回することも可能です。

J2のディスカッション、ゼミナールを受けようとする場合は注意が必要です。こちらは事前予約制だったのですが、1月に開講するため12月中に予約を打ち切ってしまうので忘れないようにしましょう。

あと、ディスカッション、ゼミナールの3単位分はJ2またはJ3で取得しなければいけないという条件がありますが、こちらはJ3の必修ゼミを取れば勝手に取れるので気にしなくてもいいです。

今年(2019年合格生年度)はコロナの影響でディスカッション、ゼミが中止になっているので心配している人も多いかと思いますが、現在1コマだけでも取っていればJ2,J3のディスカッション、ゼミで挽回することが可能です。それ以前にJ1で中止になったディスカッション、ゼミは短縮生向けに縮小開催された点からも、来年以降に受けられるようになると思います。

J3の必修のゼミのうれしい効果

J3の必修のゼミがかなり汎用性高いです。必修なので必ず受けなければいけないのですが、これを1つ受けるだけで次のような効果が得られます。
  • 14科目ある必修単位が1つ取れる
  • 15単位取らなければいけないディスカッション、ゼミの単位に算入できる
  • J2またはJ3で取得するディスカッション、ゼミの3単位はこれを取ればクリアできる
  • J3でとらなければいけない20単位に算入される
  • J3で取得しなければならない6単位分のライブ単位に算入できる
J3の最後に受けるゼミなのでJ2までの単位計算の参考にするとよいかもしれません。

まとめ

まとめると、以下の点に気を付けていれば補習所の講義単位は取れると思います。
  • 必修の14科目を忘れずに取る
  • 各学年で必要な単位数は計算してしっかり取っていく
  • 各学年の必要単位だけで足りない30単位はJ2で取るのがおすすめ
  • J2はライブの必修単位があるのでeラーニングばかりやらない
  • J2は後期に税務関連の講義が集中しているので前期にそれほど張り切って取らなくても大丈夫
  • J3は普通に受けていれば大丈夫
  • ディスカッション、ゼミはJ3の必修の1コマを除いた4コマ分をJ2までに取っておけば安心
あと、いろいろ書きましたが、純粋に補習所の講義はおもしろいものが多いので必要な単位数を確保しつつ、興味のあるものは片っ端から受けるのもいいですよね。

追記

今年(2019年合格生度)の講義をベースに総括しましたが、今年はコロナの影響でカリキュラムがイレギュラーだったし、来年以降はライブ講義やディスカッション、宿泊研修の在り方について方針が変わるかもしれません。
毎年カリキュラムは見直しされているので、今後も使える情報になるかは不明ですが、ご参考になればと思います。
カリキュラムや単位数については、2020年4月くらいに公表された東京補習所の講義科目一覧から計算しています。
その後に追加された講義や地域別に異なる科目は反映されていないことについてもご了承ください。

2020年8月10日月曜日

修了考査の学習計画(短縮・8月お盆時点)

お盆なので 修了考査の学習計画を本格的に立てることにしました。

現時点の計画なので、随時修正していくと思います。

2020年の修了考査がダメになった場合はそっと消すかもしれません(汗)

現状の整理

現在8月のお盆前です。予備校の修了考査コースは6月くらいに申し込み済みですが、7月は考査と課題研究のラッシュがあったので、まったくと言っていいほど予備校のカリキュラムには手を付けていません。

自分は3→1年短縮なのですが、2020年コロナの影響で前期の考査は中止になって7月にずれ込み、後期の分と併せて7月は考査地獄でした。それもなんとか乗り切って、8月時点で考査も課題研究もぜんぶ終わって結果待ちの状態です。

講義の単位も取り終わりました。コロナの影響でほとんどの講義がeラーニングに振り替えられたけど、必修科目も各学年で必要な単位数も取り終わりました。

課題研究については今後致命的なミスがなければ再提出は免れることができそうです。

考査も監査総合についてはなんとか及第点かなといった感触です。税務考査についてはJ2の税務考査②の感触がイマイチだったので、追試は不可避だろうと思っています。

修了考査までのスケジュール

修了考査までのざっくりとしたスケジュール感です。
  • 8月23日(日)~9月5日(土) 監査総合の追試
  • 9月6日(日) 税務考査の追試
  • 9月6日(日) 予備校の答練がはじまる(税務から)
  • 9月中旬 ビデオでも答練が受けられるようになる
  • 10月9日(金) 願書DL開始
  • 10月12日(月) 願書受付開始
  • 10月29日(木) 願書締切
  • 11月1日(日) 予備校の答練の最終回
  • 11月中旬 ビデオやWebでも答練が終わる
  • 12月12日(土) 修了考査1日目(会計・監査)
  • 12月13日(日) 修了考査2日目(税務・経営・職業倫理)
  • 2021年4月2日(金) 合格発表
9月中旬から予備校の答練が始まるようです。タイムリーに受けるのであれば9月上旬までにカリキュラムを終わらせないといけないようです。

進め方

今後、軌道修正するかもだけど、とりあえずの進め方を考えました。

修了考査は会計・監査・税務・経営(IT含む)・職業倫理の5科目で構成されています。
テキストなどを軽くみてみた感じだと、会計と監査について公認会計士試験で勉強した内容とそれほど大きく変わる感じはなかったので、答練ベースすすめることにしようと思いました。講義は答練を受けてイマイチだった部分を拾ってみていこうと思います。
ただし、IFRSについては会計士試験でやらない論点なのでがっつりやる必要があると思っています。

自分の場合、5-8に甘んじて租税法は論点を絞って勉強を進めていたので税務はやり直すつもりで最初から講義を聞こうと思っています。9月6日に税務考査の追試があるので、それまでにレクチャーは終わらせたいと思っています。

経営もレクチャー受ける予定です。自分は統計学選択だったので、やらないとまずいと思っています。職業倫理も同様です。

まとめ

そんなわけで、とりあえず8月は9月6日の税務考査の追試と9月中旬から始まる予備校の答練に向けて税務のレクチャーを受けながら経営やIFRSなどの新しい論点も少しずつ進めることにします。
答練を受けたり、講義の進捗状況をみて、会計や監査のレクチャーも受けるのかとか、経営や職業倫理のペースをどうするかといったような調整をしていきたいと思います。
10月、11月は答練ですが、これが終わるともう本番が見えてきます。残り3か月。あまりゆっくりしていられないようです。

2020年6月1日月曜日

公認会計士試験合格者と修了考査合格者の推移

まずはこの表。

修了考査受験者と合格者、合格率の推移です。
平成29年度までは70%で推移していましたが、平成30年度から急激に下がっていて、令和元年はついに50%を切ってしましました。
修了考査受験者に対する合格者という比率でみてるとそうなりますが、さかのぼると修了考査を受けるのは公認会計士試験に合格した人が実務を経てもっぱら3年後に受けることになるので、3年前の公認会計士試験合格者を分母にしてどれだけ修了考査をパスしているのかというのを調べたものがこんな感じです。(短縮や休所生等は考慮してません)



右端の数字がそれです。
平成25年以前の数字は旧試験の合格者が含まれていたりしてデータが異常なので削除しました。
見ての通り、合格者数だけ見ると3年前の公認会計士試験合格者とほぼ同じです。
公認会計士協会としては、公認会計士試験に合格した人はなるべく全員に公認会計士資格を与えようとしている意図がうかがえます。
平成29年度まではですけど…

平成30年度で劇的に修了考査の合格率が下がり、令和元年度も合格率が下がったと思われていますが、3年前の公認会計士試験合格者に対する比率でみた場合、思ったよりは下がっていない感じです。
過年度の合格率が低いと、過年度受験生が受験生の分母に追加されるため、分母を受験者数で取った場合、合格率が下がっていくのは自明ですね。
そんなわけで、個人的には合格率を見る場合は分母を修了考査受験者数よりも、3年前の公認会計士試験合格者にした方がいろいろ見えてくると思ってます。

では、これを参考にして、令和2年のデータを予測してみます。
令和元年修了考査が残念な結果となった方はほぼ令和2年の試験を受けると想定されますので、これに平成30年の公認会計士試験合格者を加えると、予想受験者数は2123人に及ぶと思われます。



公認会計士試験合格者を分母にとった合格者(右端)が令和元年と同じ水準(77%)程度だと悲観的に推定した場合の合格者数は948人で、修了考査受験者に対する合格率は44.6%まで落ち込みます。
一方、平成29年度の水準(95%)に戻るという楽観的な推定をした場合は合格者は1169人程度で、合格率は55.1%です。
ここ2年で合格率の締め付けにより、過年度からの受験者数が増えているため、公認会計士試験合格者数に対する合格者数の水準が戻ったとしても分母を②修了考査受験者に取った合格率は以前の70%水準にはすぐには戻らないことになります。

そしてこのような「公認会計士試験合格者数 < 修了考査合格者数」という状態が続いていった場合のストーリーをこの先5年くらいシミュレートしてみました。


公認会計士試験合格者はこの先も1300人くらいで続いていき、公認会計士試験合格者を分母にした合格率(右端)は77%で推移するという前提です。
すると受験生がどんどん滞留していって、令和6年には修了考査の合格率がついに30%を切ってしまいました。
受験者数も令和4年で過年度受験者がJ3ではじめて受験する人数を上回ることになります。受験者数もほどなく3000人を超えるでしょう。受験会場の確保も大変なことになりそうです。

2021年実務補習規定の改訂

2021年7月に実務補習の規定が改訂されたのでポイントの紹介です。 主な変更点は講義や単位の取り方の変更なので、課題研究や考査への影響はなさそうです。 2021年入所から適用されるので、 2020年期までに入所している人には適用されません 。 ライブ講義・eラーニングの区別がなく...